効果的なランディングページはどちら?予測対決でAIが熟練マーケターを打ち負かす

©Unbounce

ランディングページ制作ツールとして、日本のデジタルマーケターにもお馴染みのカナダ企業Unbounce。

彼らが機械学習モデルによって、ランディングページのコンバージョン率を予測するという試みを実施しました。

最高技術責任者(CTO)のCarl Schmidt氏が率いるデータサイエンティストやコンバージョン最適化チームは、過去12か月間にわたってプロジェクトを進行。

Unbounceによって作られた数十万件ものランディングページ(LP)を対象に、機械学習モデルによってそれぞれのLPによるコンバージョン率の高低を予測しました。

特定のLPが業界平均より高いか低いかという予測において、同モデルの的中率は平均80%に上ったといいます。

かなり高い的中率のようですが、ここまで出来ると次に知りたくなることは、人間による精度と比べてどうなのかという点です。

AIによる正答率、人間を大幅に上回る

そこでUnbounceは、今年5月にカナダのバンクーバーで開かれた同社主催のカンファレンスにて、参加者と機械学習モデルによる予測対決を実施しました。

仕様は次の通り。

・特定のLPによるコンバージョン率が業界平均より高いか低いかについて、デジタルマーケターとAIそれぞれが予測
・対象LPの数は204本
・参加したマーケターは427人(同イベントに登壇した著名マーケター含む)
・分析対象は、LPのテキストコピーだけ(デザインや画像などは考慮なし)

そして結果はこの記事のタイトルにもある通り、AIの勝利でした。

AIによる正答率が79.7%に上った一方で、参加者による正答率は平均で50%。最も正答率が高かった参加者でも56.9%にとどまったといいます。

つまりこうしたイベントに登壇するような著名なマーケターですら、予測精度でAIに遠く及ばなかったのです。

LPのコピーライティングが専門で、今回の試みに参加したJoel Klettke氏は、その難しさについて次のように振り返っています。ちなみに同氏は、今回の参加者の中で最も高い正答率をたたき出した人物。

「自分が持つバイアスを克服しなければいけない点が難しかった。LPの内容やデザインに嫌悪感を抱いてしまうこともあり、そうなるとユーザーの視点で判断することが難しくなってしまう」。

また今回の判断要素はテキストコピーだけ、というルールだったものの、デザインが優れていると、二流なコピーでもある程度マシに見えてしまう、というジレンマもあったようです。

過去の事例や自らの直観に従って判断しがちな人間による限界が浮き彫りになった形でしょう。

コンテンツ制作におけるAIの役割とは?

さらにコンテンツ制作におけるAIの役割について、Klettke氏はこう語りました。

「従来のコンテンツ制作をすべてAIが担うようになる、ということではない。ただ人間の判断がどこまで正しいかをアルゴリズムの視点で検証できることは良い」。

ただUnbounceのSchmidt CTOは、マーケターのタスクを補助するのが現状のAIによる役割だとしつつも、「それもすぐに変わる」としています

「(AIによって)コピーの作成や編集が可能になる時期もそう遠くはない。さらにコンテンツを一から作ることができるようになる日も来るだろう。ただそうなるまでにはあと数年はかかるはずだ」。

いずれにしても、テクノロジーの発展具合に合わせて、自らの業務を最適化させていく努力が一層重要になりそうです。